☆スイカの育て方☆

【光】

嫌光性種子です。 種に光が当たると発芽が阻害されます。

【発芽適温】

15~40℃

【発芽最適温度】

25~30℃

【生育適温】

25~30℃ ウリ類の中でも高温性の作物です。高温には強く、品種、土壌条件にもよりますが、最高気温は40℃でも十分耐えます。しかし低温には弱く、最低気温13℃を切ると極端に生育が劣り、果実は裂果する場合があります。

【土壌適応性】

元来乾燥に強く湿害には弱い性質です。したがって、降雨後の排水がしっかり図れるように圃場を準備します。

【土壌酸度】

酸性にもアルカリにも適応性が広く、pH5~7の範囲では生育差がないとされていますが、接ぎ木した場合、台木の根によって適応性は変わります。カンピョウ、カボチャ台木ではスイカに比べて酸性には敏感になるので、pH5.5~7が好適でしょう。

【トンネル・マルチの利用】

スイカの原産はアフリカの砂漠といわれており、高温乾燥を好み、水はけの悪い場所を嫌います。

日本では、梅雨をまたいで夏に収穫する作型が一般的なので、マルチやトンネルで雨や寒さをしのぎます。

トンネルで降雨から守ることで着果や初期肥大が安定し、収穫前の裂果も少なく、糖度ものりやすくなります。

【施肥量】

元肥の量は目安として10㎡当たり成分量で、チッソ100~150g、リン酸150~200g、カリ100~150gを施用します。元肥が多いと「つるぼけ」をおこし、着果や玉の肥大が悪くなるので注意します。アミノ酸入り液肥を、着果後から定期的に施用すると果実の肥大や品質が向上します。

【大玉スイカ子づる4本整枝2果どり栽培の場合】

着果節位までの側枝は、早めに除去します。

着果節位以降の側枝は基本的に残し、玉の肥大促進のために葉面積を増やします。

収穫までは整枝をひかえ、草勢維持につとめますが、後半まで草勢が強すぎる場合は、空洞果や裂果が発生したり、糖度が上がりにくくなるので整枝が必要です。

追肥は草勢を見ながら、着果を確認した摘果後つる先に、チッソ成分で30~40g/10㎡施します。

16~22節あたりの3番花に着果させるのがよいでしょう。

これよりも低節位だと玉が小さく扁平になりやすく、高節位だと大玉になるものの玉が膨らみすぎて変形果や空洞果、裂果が増加します。

【開花交配】

最低夜温は15℃以上必要で、日照不足、チッソ過多、高温、多湿によって茎葉が軟弱に生長しているときは雌花の着生が悪く、落花が多くなります。その日の朝に初めて咲いた雄花を必ず使いましょう(夕方咲いている雄花は除去するとよい)。

【玉直しと収穫】

果実がソフトボール大になったころ、果梗部を上にして変形を防ぎます。

着果後1カ月ごろから、果皮の着色と果肉の熟度を均ーにするために、玉直しを行います。接地面に突然直射日光をあてると日焼けのおそれがありますので、2~3回に分けて少しずつ回転させます。

スイカの収穫期の判断は経験を要しますが、開花交配後の日数と積算温度を目安にします。(登熟日数のおおよその目安は、7月収穫であれば大玉スイカで45~50日、小玉スイカで35~40日が登熟日数の目安です。積算温度では大玉で約1000℃、小玉で約800℃で収穫期を迎えます)

収穫前に試し割りを行い、熟度を確かめてから収穫をするとよいでしょう。

【小玉スイカは子づる4本整枝3果どり】

子づる4本仕立て、1番果を3果どりとし、うね幅を300cm、株間60~80cm程度、栽植密度は10㎡当たり4株ぐらいを基準にします。1番果収穫後、草勢が安定していれば2番果を着果させて6玉収穫を目指します。